デトックスの力が健康度を上げる

§ 食・健康 §

私たちの周りはリスクだらけ

環境の問題・・・・・・・・・・大気汚染、電磁波、ストレスなど

生活習慣の乱れ・・・・・・睡眠不足、運動不足、タバコなど

食生活の問題・・・・・・・・添加物、化学調味料、アルコール、過度な制限による偏った栄養の食事など

 

現代は経済や科学の進歩により便利に暮らせる様になった反面、多くのリスクとも隣り合わせです。その中には自分の意識で避けられる物と、どうしても避けられない物があります。残念ながら全てのリスクを回避する事は不可能・・・。ではリスクを最小限にする為にはどうすればいいのでしょう。回避できずに取り込んだ物は体内で老廃物になりますがそれを排出してしまえばいいのです。そこで最近注目を集めているのがデトックス。

私たちには生まれながらにして老廃物を体の外へ排出するデトックス機能が備わっています。その代表的なものが「便」「尿」「汗」です。

 

 <割 合
・便・・・約75%
・尿・・・約20%
・汗・・・約3%
残りは「髪の毛」と「爪」から排出されます。
 

 

デトックスの9割以上を占める「便と尿」

食事や呼吸など、私たちはさまざまな形で体内にいろいろな物を取り込んでいます。その中には体に残っていると有害な物も混ざっています。また、代謝により要らなくなった物(老廃物)も出ます。それらを体外に排出してくれる代表者が「便」と「尿」です。

 

「尿」・・・デトックス率 約20%

老廃物には水に溶ける物と溶けない物があり、水に溶ける物が腎臓でろ過され、膀胱におくられて尿として排泄されます。1日の排尿回数は4回8回(夜中の1回も含める)、1回量は150cc400ccが正常の目安と言われています。

 

「便」・・・デトックス率 約75%

水に溶けない物は肝臓から腸に送られて便として排泄されます。1日に3回または3日に1回の範囲内にあれば正常な範囲で日本人が排便する量は1日平均150g200gと言われています。

 

日常生活において注目され私達も問題を抱えやすいのは便。デトックス率が7割以上にも上るので是非とも快便生活を習慣にしたいところですね。

 

 

体からのお便り

便には自分の体に関するたくさんの情報が詰まっているのをご存じですか?「色」「硬さ」「におい」「量」「回数」これらは全て今の体の状態を示しています。身体中を巡って要らなくなった物なので、健康状態に関する情報の宝庫!文字通り体からの「お便り」です。大事な手紙やメールが来た時、それを開封せずに捨てたり削除したりしませんよね? 便も同じ!毎回目で見て体からのお知らせを確認して欲しいのです。でも悲しい事に最近のトイレ事情はセンサーでの自動洗浄がほとんど・・・。見る間もなく流れていってしまいます。外出先では仕方ないですが、自宅は自動洗浄を切って自分の状態を確認する習慣を持つ事で今の健康度を見える化する事ができます。

 

理想的な便

◎切れずに一本でスルッと出る

◎黄土色・黄褐色など濃いめの黄色

◎悪臭がない

 

黄色は腸が弱酸性の状態で、赤ちゃんの便が黄色味が強いのは弱酸性だからです。黄色から茶色は腸が酸性であることを示し乳酸菌や腸の働きを整えたり免疫力を維持する時に働いてくれる善玉菌が活発で健康な状態であり上記のような理想な便になります。

茶色が濃くなり茶褐色や黒っぽくなると腸がアルカリ性であることを示しています。アルカリ性が強いということは大腸菌やウェルシュ菌やピロリ菌など健康にとって害になる菌が優勢になっている状態です。アルカリ性に傾いている時は強い腐敗臭の原因にもなります。

この様に特別な検査などをしなくても日々のチェックをすることで自分の腸の状態をある程度知ることができるのです。

 

 

 

自身のデトックス機能をONにする

便秘がちであったり状態が良くないと感じた時、改善する為に何か特定の物を積極的に食べたり飲んだりしていませんか? それによって改善がみられる方もいる一方で効果を感じられなかったり、根本解決になっていない場合が多いのも事実です。なぜか?それはデトックス機能も含めた身体全体の代謝機能が上手く働いていないから。働きが滞っているのにピンポイントに不調だけ何とかしようと思っても根本的な解決にならないのは当然です。大切なのは「食べる→消化・吸収→代謝→排出」この一連の流れを活性化し、スムーズに循環する身体を作ること。

 

~理想的な便の組成~

 ★7080%・・・水分

 ★2030%・・・未消化物や腸内細菌や古くなった粘膜などの固形物

 

充分な水分での中に固形物もしっかりあるといわゆる「バナナうんち」と言われる理想的な状態になります。この状態を作るにはまずしっかり食べて固形物を増やすこと。固形物になる物がないと便の体積が増えないので、量も少なくなり便秘になりがちだったり何となくスッキリ出ない感じに・・・。問題解決の為に特定の事をするのではなく、まずは普段の食生活で自身のデトックス機能をONにして活性化することが大切です。

 

 

基本的な食事とデトックスの考え方

厚生労働省が日本人の食事摂取基準で推奨している食物繊維の目標摂取量は『女性:17/日 男性:19/日』ですが、現代の食生活ではほぼ全員が足りていないのが現状です。要因として「一日の食事の回数が減った」「穀物の摂取量が少ない」「単品メニューで済ませる」などが考えられます。

 

要らない物を排出する力を上げるには固形物と食物繊維をしっかりとることが不可欠。それを全て網羅出来る食事は「一汁一菜&しっかりごはん」です。具体的にいうと “具だくさんお味噌汁” “動物性たんぱく質のおかず” “茶碗にしっかり一杯のごはん” いわゆる日本の定食スタイル。

 

特徴として食物繊維は植物性の食材に多く含まれます。その中でも日本人の体質に合っていて効率よく摂取できるのは穀物!つまりお米です。白米は精製されているから栄養がないと言われますが決してその様なことはありません。しかし食物繊維という観点から見ると白米のままだと摂取量は少なめになります。ではどうするか!その時に活躍するのが雑穀です。

雑穀にはそれぞれに特徴があり栄養のサポートをしてくれるのですが、その中でも大麦は断トツで食物繊維が豊富です。白米1合に対して大麦を大さじ杯を目安に入れる事で食物繊維の摂取量は約3倍になります。

 

お味噌汁は野菜をたくさん入れるのがミソ!つまり具だくさん味噌汁にすること。ビタミンやミネラルなどの栄養を効率よく摂れるほか、食物繊維の摂取量も約1.5倍~になります。

 

~*~ポイントを整理~*~

白米に大麦(雑穀)を入れてバージョンアップ

お味噌汁を具だくさんにしてバージョンアップ

さらに・・・食事の回数と量を減らさない

せっかくバージョンアップしても食べる回数や量が少なければ作られる便も少なく体積は増えません。穀物や、きのこや野菜には「不溶性」と言われる食物繊維が多く含まれており、便のカサ増しや整腸作用があるので量をしっかり摂る事がポイントです。また食物繊維には「水溶性」の物もあり、海藻やこんにゃく 果物などに多く含まれています。水溶性は食品の水分や体に不要な物を抱え込んでゲル化して排出する作用があります。

この「不溶性」と「水溶性」の食物繊維を日々の食事でしっかり摂る事により、作られる便のカサが増し体外へスムーズに排出することができるのです。何を食べるかも大切ですが健康度を図る上でそれ以上に大切なのは実はどの様な物を出しているか。それには問題解決の為の変化球的な食生活をするよりも日常の食生活を見直した方が結果的に近道です。健康の基本は “しっかり摂ってしっかり出す” 。一汁一菜&しっかりごはんで身体の機能を基から元気にして要らなくなった物をしっかり出せる体作りをして健康度を上げていきましょう。

 

 

タイトルとURLをコピーしました